天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

千日回峰行

 比叡山延暦寺に千日回峰と言われる行がある。7年のうちに1000日峰々を走りまわる修業だ。よく知らなかったときは、延暦寺に入門して修業をする人は、皆1000日間にわたって山を走りめぐるのかと思っていた。
 がどうもそんなに生易しいものではなく、7年間にわたり1年に決められた日数分山をめぐって、7年間の合計で1000日ということらしいが、その間粗食に耐え、寺での修業もしながらのことだ。
 一日に歩く距離は30キロ、65キロ、7年目の100日間は一日84キロと伸びてゆく。この行の達成の満行というのを実際に行ったのは、延暦寺1000年の歴史のなかで、50人足らずということだ。この中の3人はこれを2回も行っている。その2回を達成した人の映像が、ネットに流れていた。酒井雄哉(ゆうさい)という方で、私の父親くらいの年齢だ。
http://www.youtube.com/watch?v=SKcie3yOZ0I
 何を突然このようなことを書いているかというと、このブログを書き始めてからもうすぐ1000日を迎える。それで千日にちなんで、千日回峰行を確認してみたら、以上のようなことが分かった。日記の回数にこの千日回峰を引き合いに出すとは、なんと罰当たりなことか。それにしても、1000日というのは一定の物語のできる数字だろう。
 このビデオのタイトルは「道はるか」。はるかな道も一歩を踏み出さなくては始まらない。
 ところで、この酒井さんが千日回峰をはじめたのは戦後のことだ。年齢が父親に近いと言うことは戦争体験者。命をかけて行うこの修業の間に、世界平和を祈りながら歩いたとの解説があったが、まさに身をもって経験したあの悲惨な戦争を繰り返さない、原子爆弾などとんでもないという思いを込めての修業であったのだろうことは想像に難くない。