天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

中国の憲法

 本日の国民的休暇は、憲法記念日であったなと思っているところへ、憲法9条を守ろうと言う商社九条の会から郵便物が届いた。7月7日に予定されている講演会の案内だった。
 日本の憲法は1946年11月3日に公布され、翌1947年5月3日に施行された。敗戦後の日本を民主国家として立て直すために制定されたもので、当時占領していた米国の監督下で作られた。米国の関与度合いは諸説あるが、理念としては今後の日本が目指すべき方向を示したものであることには違いない。
 今日はその憲法記念日であるが、日本との戦争に勝利した中国の憲法はどうなっているのか。1949年に中国共産党による新生中国が誕生したが、憲法制定は1954年のことであった。そしてその後の変遷を経て、現在の中国の憲法は1982年に第5期全人代の場で採択、同日施行されたものだ。それが12月4日であるから、さしずめ中国の憲法記念日は12月4日ということか。休日ではない。
 1982年といえば、改革開放は政策として進められていた時期で、これ以降いくつかの憲法修正がされてきた。
 1988年:私有経済の認知
 1993年:計画経済から市場経済
 1999年:法に基づく国家統治(依法治国)
 2004年:人権の保護
 これを見ても、まだまだ中国は憲法そのものを整備している過程とも言える。そもそも現在の政治体制は革命によってもたらされたものだ。革命とは旧来のものを全て否定するところから始まっている。中国は革命の連続だった。中国共産党により、中華人民共和国が成立した後も、文化大革命などという「革命」を経て、今に至る。改革開放からの経過年数はまだまだ浅い。
 日本の憲法は数十年早いだけではないか、という見方もできるが、これをベースとする法治国家としての基盤は、明治維新から築きあげられてきた。そこへゆくと中国は法治ということを受け入れる風土がこれから育たなくてはならない。しかしこれもすぐにそうなるだろう。現代中国の何がすごいかというと、その規模とスピードだろう。
 それにしても2004年にうたわれた人権の保護というのは、かつての中国ではあまり言われなかった。理念だけで終わらずにいて欲しい。