神田の安くておいしい中華の「林菜家」に、二か月ぶりで水泳仲間の高齢者集団が集まった。話題は当然地震の時に、それぞれどのような体験をしたのか、ということだった。その他色々な話題があったので、記録しておきたい。ついでにこの店の福建省から来ている可愛いお姉さんも、中国に帰らずに頑張っていることも忘れてはならない。
まず、地震の時に山が揺れたのを見た人がいる。山好きの先輩で、その時は蔵王に登っていたとのことだ。遠くの山々が大きく揺れるように見えたらしい。実は自分が立っている場所も揺れたのと、相乗効果で大きな揺れに見えて、驚いたとのことだった。
それから、その時、いつもお世話になっていた千代田区のプールに居た先輩がいた。プールの水が揺れであふれて、監視ルームに流れ込んだということだった。これも、通常の状況ではまず見られない出来事だ。
都心で、高層ビル群を見ていた人は、ビル達が揺れるのを見ていたら、長い時間揺れているうちに、それぞれのビルの揺れ幅が違うために、はじめは同じ方向に揺れていた建物が、入り組んで交差するように勝手な方向に揺れていたとのことだった。
私もお茶の水のビルの19階の眼医者さんで、女医さんや看護婦さん達に囲まれて、こうして終息するのかと感じていたことをご披露した。
話は、東電の役員は皆天下りで、当事者能力が無いだとか、菅さんは地震対策もあんなに一生懸命やっているのに、どうして評判が悪いのか、と紅一点の女性が話し出すと、先輩方によれば、まじめなだけだからいけないのだ、という話まで出た。
政治家は舌がたくさん無ければならないらしい。二枚舌くらいでは務まらない。八方丸く収めるには、八方美人で、従って舌が八枚くらいは必要だということなのか。それで収まるなら、それでいいんだよなと納得したりして。
学者の先生もいらっしゃるので、放射能の話も出た。日本人はそういった汚染に対して強い体質を持っている、という説があるとのこと。理由は納豆だそうだ。ああいった発酵食物を食べていると免疫力が着く、というのがその理由だ。ナルヘソ。素直な自分は、みんな納得してしまい。明日の朝は納豆が食べたいと思うのだ。
経験豊かな先輩たちの話を、注意深く聞いていたのでとても疲れた。
