天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

前回のブック・レビュー

 毎週土曜日に見るBook Review。いつも興味を持てる本ばかりとは限らないが、前回は面白かった。中でも気になったのがコメディアンの太田光氏の「マボロシの鳥」。タレント本は基本的に買う気がしない。タレントはタレントやってろ!と思うからだ。
 しかし、劇団ひとりも本を書いていて、結構売れているらしい。この番組の特集にも出たことがある。で、太田氏の場合、時々見るニッポンの教養という番組を見て、太田氏のスタンスがなかなか共感できるところがあり、その彼の本をコラムニストの天野祐吉氏が進めるものだから、番組を見終わってすぐにamazonで買ってしまった。
 その翌日、JCC中国講座で中央アジアの話を聞きに行った建物に、図書館があり、そこで「白檀の刑」(上・下)を借りてしまった。この本はやはりそこに出ていた楊逸(ヤンイー)さんが紹介していた本で、莫言氏の本だ。莫言といえば、中国の現代作家で以前「転生夢現」という本を読んだことがあり身近に感じた。それと図書館ですぐに見つかったことで借りてしまった。
 どちらから読むか考えるまでも無く、返済期限付きの借りた本から読んでいる。
 「白檀の刑」は「転生夢現」よりも前に出た本だった。しかし、文調が大変似ている。訳者が同じだからそうなるのかと思うが、元の文がお気楽パロディのように書かれているので、そのように訳されているのだと思う。2作品とも結構長い。
 2作品目を読んでみると莫言と言う人の様子がだいたい分かる。言い回しはおふざけ調であり、下品だったりするが、それは当然意図的にそう書いているのであって、そのように茶化してしまわなければとても読めない哀しい中国人の話が書かれている。しかも庶民派。
 他にも色々書いている。この本のカバー裏には「現代中国で最もノーベル文学賞に近い」とまで書かれている。が、これは7年前の本で、まだノーベル賞にはなっていない。先に劉暁波氏の平和賞が来た。「08憲章」というストレートの文章の方が評価されたのか。