天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

秋立ちぬ

 秋立ちぬというと、日本映画を連想する人もいるかもしれないが、今日の私の感覚。暦の上での立秋はとっくに過ぎ去ったが、昨日までは猛暑継続的状態だった。
 ホット一息。さて、季節の変わり目の雨の音を聞きながら、昨日も書いたダニエルの小説の中の一つの性向、男の性向について触れたい。男ばかりではないかもしれない。何のことか。即ち、男女の関係において、相手を愛するがゆえに、自分が相手の重荷になると思ったときに、そうとは告げずに身を引くということがある。
 身を引くとは、突然連絡をとらなくなるとか、離婚であったりする。ダニエルの小説では、男の方が体を悪くして、回復の見込みのない状況になった時に身を引いている。しかしその場合、身をひかれた女の方はかなしい。相手につくす気が一杯のときに、まして相手が体を悪くして自分の励ましが更に必要なはずだと思っているときにいなくなる。
 The Kissというタイトルの小説では、最後の最後に男は愛する彼女と生きてゆくことを決断する。決断というより、そうせざるを得ないほど愛していたということ。カッコつけて身を引くことにしたはずなのにそれができない程、愛が強い。愛情とはそうしたものだ、ということだろう。
 そのようなことは現実世界にはあるだろうか。あるには違いないだろうが、自分の身辺にはないな。
 秋立ちぬ。暑い夏は終わり、秋風とともにどこかへ行ってしまいたい気持ち。どこといえば中国しかない、とりあえず。