天皇陛下がパラオを訪問されたことが、ニュースをにぎわせている。戦後70年の節目に、首相談話が出る前にこの行動があったことは大変良かったと思う。
いろいろな立場の人が、喜び、感激し、評価している。いろいろな人というのは、戦没者の遺族はもちろん、現地の人たち、ことさら日系人、それにこの戦線に参加して生き残った人、そしてとくに直接戦争にかかわっていないが、平和を望み平和運動をしている人たち。もっと言えば右から左まで、上から下までと言ってもいいだろうか。
それぞれの人たちが、それぞれの解釈でこの訪問を喜んでいると思う。で、ご本人の意図はどういうことだったのだろうか。
この機に「天皇陛下万歳!」と驚く言葉をネット上に書いている人もいる。この言葉は、戦場で死ぬしかないときに兵隊たちが叫んだ言葉ではなかったのか。
天皇陛下は、戦争で犠牲になったすべての人たちに対して追悼の意を表しに行かれた。すなわち、戦争そのものを否定する立場で行かれたと思う。なので、すべての人たちに歓迎されることになった。
実は、この訪問はなかなか実現しなかったらしい。政治的な思惑が働いていたためだろうが、平和を願う気持ちを表す行動は誰も否定的にはなれないはず。
最近また歴史教科書を政府が改ざんしているニュースが流れている。すべては世界から見られている。安倍談話はいったいどんな談話になるのだろうか。