今週のお題「ねむい」
「春暁」
春眠不覚暁
処処聞啼鳥
夜来風雨声
花落知多少
まさにこの季節である。これは唐代の詩人孟浩然の作による。彼は湖北省の人で、李白や王維らから尊敬もされ親しくつき合ったらしい。李白とは湖北省武昌の黄鶴楼に共に遊んだ中らしく、李白の「黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る」という長いタイトルの詩もある。
話を戻して。朝は目覚ましを止めたあと、知らず一瞬に10分ほど過ぎていて慌てる。窓の外で鳥の鳴き声が聞こえるのはいつものこと。鶏ではない、野鳥のチチチという声。そして夜のうちに強い風雨が襲来し、朝は晴れていても木の葉や花びらなどが、雨にぬれて落ちたりしている。
詩に読まれていることが、そのまま身の回りで起きている。
季節を詠むとはこのことか。漢詩に触れるのはなんと久しぶりだろう。高校で漢文を学習し、大学で漢詩の朗詠を、以来ひさしく、おっと今では毎日ラジオで学習している中国語そのものの詩文であろう。
そうだ、漢詩も改まって難しいものと思わないで、中国語の詩だと思えば一層親しみもわく。たとえば・・・、しかし春は眠くてかなわない。今日も眠いのでこのへんで。