天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

歴史的に重要な出来事

 昨日の講演会で、飯田氏は今回の福島の原発事故はいくつかの重要な出来事のうちの第三番目にあたると話されていた。
 何のことかというと、原発事故として世界で第三番に起きた事故だということ。
1番目は、1979年に米国スリーマイル島で起きた事故。
2番目が、1986年4月26日に起きたチェルノブイリ原発の爆発。
そして3番目がこの福島原発の事故、というわけだ。
 スリーマイル島というのは、どこか太平洋か大西洋の沖にある島かと思ったら、ペンシルバニア州を流れる川の中州であった。人家に近いところ。飯田さんの話では、この事故の後、米国では新たな原子力発電所が建設されていないそうだ。
 チェルノブイリ事故の時は、ソ連の設備はひどいものだみたいなことが言われたが、事故後の対策は、日本の福島の事故後の対策のほうが見劣りがする。放射線の影響を回避しようという徹底した対策という点で見劣るようだ。
 更に、今回の事故は近代の日本の歴史で、歴史的な方向転換をするきっかけとなる重大な出来事の三番目であると飯田さんは語る。
 まず最初の出来ごとは「明治維新」。それまでの日本のあり方から、西洋に学んで新しい日本を創ろうという時代的出来事だった。
 次が太平洋戦争の敗戦。これを機に、日本は民主主義国家としての歩みを開始する。その後の復興と経済の発展は世界の他の地域では見られないできごとだった。
 そして福島原発事故。即ち、今回のこの事故を我々日本人は、それまでの生き方を変える、価値観を変えるような方向転換をしなくてはならないほどの出来事と捉えるべき重大な出来事なのだ。
 しかるに、事故の当事者会社と政府は従来の在り方を変えようとしない。正しい情報開示を行わず、国民を不安にする。また国民の側も、このことを重大事として捉えている人がどれくらいいるだろうか。昨日の講演会は問題意識を持った人達の集まりであった。こういった動きを風化させてはいけない。
 昨夜から今朝がたにかけて北海道電力泊原発が定期検査のために停止し、現在国内で稼働している原発が1機も無い状態となっている。現在の状態は、原子力装置が発電をしていないというだけで、完全停止には冷却期間が必要。なので、原発事故が何も起こらない状態ということではないらしい。現に福島ではいまだに放射線が出続けている状態だ。
 かかる状況の中で、原発を再稼働させる判断を誰がするだろうか。