天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

チベット高原の片隅で

 阿部治平さんという人の書いた本。新聞の本の宣伝にのって買った本。これを読んでいると、チベットや新疆ウイグルで何故暴動が起きるのかということが分かる。その暴動というのがどのように切実であるか、体をはって訴えなければ生きてゆけない現実とは何か。なぜそうなったのかということが分かる。

 近代で言えば、共産党が内戦に勝利したのちに、大量の国民党の軍隊の生き残りの処遇に困り、チベット内モンゴルなどに屯田兵のような形で移住させたことに始まる。そこには伝統的な遊牧生活を営む民族がいたにもかかわらずだ。

 そういうことで、「生態移民」というわれるこの政策が、腐敗した地方役人のおかげでうまくゆかないことが問題を切実にしている。

 中国の腐敗役人と言うのはもっともっと取り締まらなくては、迷惑しているのは庶民だった。

 ところでこの本を書いている阿部治平さんと言う人は、私より一回り年齢が上のようだが、中国に対してすごく貢献していらっしゃる。そうして今でもその体験をもとにこうした本を書いているとは、とても素晴らしい。こういう人に続く存在でありたいものだ。と明後日に出かけるにあたり、心構えを正しておこう。