天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

ハルビン

 カレンダーをめくると出てきた写真がこれ。ディズニーランドかと思った。

ハルビンの氷まつりの写真だった。ハルビンはハルピンかというと、日本語的にはハルビンだそうだが、中国語ではハルピン(哈尔滨)。それはともかく、この前読んだ「悪魔の飽食」の場所がこのハルビンだった。
 この本を読む前は、ハルビンと言えばロシア人の作った街で、ロシア式の洋風建築が残る美しい街という印象だった。関口智弘氏の中国鉄道の旅という番組でもそのように紹介されていた。それが実は大変な場所であったことが分かった。だいたい満州と言われた中国東北部は、全域にわたって中国の人たちに大変な思いをさせた場所だったのだ。満州だけではないが。
 この美しい氷の風景からはとてもそのようなことを思わせられることはない。1985年から始まった行事だそうだ。つまり「80後(パーリンホウ)」だ。日中戦争の後の文化大革命のずっと後、文革を知らない世代(パーリンホウ世代)のお祭りと言える。時代はもはやそういうことになっているのだ、ということも事実だが、あの残忍な戦争と同様な出来事がまだ世界のどこかでは起こっているということも忘れてはならない。
 新しい時代は時代として受け止め、新しい世界を築いてゆくことは大切、というのと同時に戦争が起きる危機は今もあちこちに存在していることを知らねばならない。そして起こしてはならない。そういうことに地味でも取り組んでゆくのが、我々戦争を知らない世代の責任でもあるだろう。
 人が皆、同じように平和で文化を楽しめる世界を広め、持続させなくてはならない。幸せに生きてきた人間の責任というものだ。