天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

王丹さん

 中国でノーベル平和賞にノミネートされるような人は、今回の08憲章を書いた劉暁波さんが初めてではない。王丹と言う人がいる。彼は、天安門事件当時からの民主化活動家だ。その彼が1999年にノーベル平和賞の候補になった。彼は1989年と1995年に逮捕されているが、国際的な圧力により仮釈放され米国に渡った。ハーバード大学で博士号をとり、今はオックスフォード大学で上級研究員という身分で中国の民主化活動を続けているとのことだ。
 今回の劉さんも、世界からの圧力があるものの中国は依然として頑なに民主化路線を拒み続けている。中国が拒んでいるのではなく、中国共産党が拒んでいるのだ。
 中国共産党とは、今や資本主義経済そのもののような中国にあっては、真の意味でのイデオロギーによる指導者でなくなっていることは明らかだ。人民は民主化を望み、経済は自由主義経済の様相を呈している。唯一国有企業だけが共産党の指導のもと、経済効率とは無縁の活動を続けている。
 以前、中国の友人が国有企業に就職すると、給料は外資企業に比べると安いが身分が保証され、福利厚生の面では手厚いのが魅力なのだと話していた。そういう感覚で国有企業に就職し、その経営方針などに何の疑問もいだかずに日々を暮らしている人たちもいまだに大勢いるはずだ。
 しかし、これだけインターネットが普及すると、王丹さんや劉暁波さんのような考えが特殊なものではなく、一般的な民意のようになっているのだと思う。そして更に、実質的に経済が資本主義になっているので、もはや政治のことには関心がなく、お金儲けにひたすら専念している人たちも多い。
 更に、若者はどうなんだろう。日本の若者たちと同様の趣向の若者も増えて来ているような気がする。内陸を中心とした農村部の若者は、学歴をつけていい仕事に就こうと必死になっている青年達がまだまだ多い。
 これから更にかの国はどうなってゆくのだろう。目が離せない。しかし、私が見ていられる時間も次第に限られてくる。できれば中に入って自分で確かめて、意ある若者たちを応援したいものだ。