天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

四川大地震

 2008年北京オリンピックの直前に発生した四川大地震。今もその復旧には色々努力している人たちがいる。しかし、その発生直後から今に至るまで、中国政府の対応に疑義をはさむ人たちがいる。私は直接見聞きした訳ではないので、このような書き方になる。
 まず、日本でテレビでも報道されていたが、日本の自衛隊の救援がすぐに受け入れられなったらしい。行っても、最も影響のあった地域には入れず、周辺での活動にとどまったとか。医師団なども、遠巻きにした活動にとどまったということも聞いた。その理由として、震源に近いところに外国には見せたくないもの(軍事施設とか)があるから、という説がある。もう一つは、中国軍自体に活躍させなくては面目が立たないということ。
 色々な理由が錯綜しているのかもしれないが、現実に確認されている、他に見せたくないものに「おから工事」というのがある。この言葉は最近本で知ったが、建物に問題があったという話はNHKのテレビでも報道されていた。番組を見たときは、そういうこともあるのだ、くらいの感じ方であったが、色々と詳しい情報(本)によると、周りの建物が壊れていないのに、小学校だけがぺしゃんこになっているという事実。その小学校に通っている子供たちは、大半が親が出稼ぎに行っている農民の子供たち。遠くの親を思いながら学校に通っている身に起きた惨劇。建物がもう少ししっかり、他の建物と同じ強度があれば何でもなったこと。
 鉄筋コンクリートであるべき建物の壊れたところを見ると、鉄筋のない石ころや鉄くずの入ったセメントの塊であったとか。これは、農村の就学事情を改善すべく、学校を建てる政策が実行されたときに、必要な建設費用が途中でどこかに消えて行き、間に合わせの工事で建てられたというので、地域政府を追求する動きがある。そうしたことは国家の面目に関わる。利権の甘い汁を吸う権力者の立場を悪くする。ということで、見せたくなかったのだろう。
 しかし、地震直後の動きは早かった。報道陣、ボランティアたちは政府の規制発表の前に、あるいはこれを無視して人命救助と実態の報道に動いた。そこで、このおから工事問題が知れ渡って社会問題化しないように、報道規制が引かれた。香港の「亜州週間」という雑誌に、当局が出した「五項目の禁令」というのがすっぱ抜かれた。地震発生から1年経た後の禁令だ。中身まではここでは控える。
 この禁令に違反するボランティアたちは逮捕されている。なんということだ。しかし一方、そのようなリスク、弾圧を承知で活動する人たちが多く存在しているという事実が救いだ。中国の純粋な学生、若者、庶民に期待。