天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

昭和史(戦後篇)完読

 昼休みの楽しみとしてチビチビ読んでいた、半藤一利氏の昭和史を戦後篇まで読み終えた。
 この本については前にも書いたが、最後のほう、つまり現代に近い部分がどのように書かれているのか楽しみだった。が、あまり書かれていなかった。理由はまだ歴史になっていないということだった。しかし、昭和が終わり、平成になってもう21年も終わろうとしている。現実は刻々と流れているのだが、歴史と言うものは今を評価するものではないらしい。それは社会学とか現代経済学とかの範疇だろうか。
 半藤氏は、戦後の日本を軽軍備で経済中心の社会として、日本人が真面目に働いたおかげで敗戦国でありながら、米国に次ぐ世界第二位の経済大国になったとしている。それはそのとおり。しかし、経済第一主義でこれからも本当にいいのだろうか、このままでいいのだろうか、という指摘をされる。
 最近常々私なりに思うことどもを、ズバリ明快な言葉で書かれている。実に共感する言葉なので、キーワードを列挙してみる。
一、無私になれるか。
二、小さな箱から出る勇気。
三、大局的な展望能力。
四、他人様に頼らない知識と情報力。
五、「君は功を成せ、われは大事を成す」(吉田松陰
これがどのように共感しているか、私の解釈はこう。
1.やはり人間愛のこと。しかも相手は日本人限らない。
2.日本の中だけで物事を考えず、外に出て動いてみろ。
3.目先のことに追い回されない、広い視野を持つ。
4.歴史も含めて、とにかく勉強すること。
5.一人では大事を成すことは難しい。よき友人、信頼できるパートナーが必要。更に言えば、そのような友人が寄って来るべき人に自分がなること。
 最後に、この本で昭和天皇の人となりを知ることができた。