天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

向島

 昨日は午前中にいつもの社長から直々に電話があった。「夕方暇か?」麻雀や食事の誘いなら通常経理部長が連絡をしてくるのだが、ちょっと違う。月曜だけど、ひょっとしてと思ったら、予感は的中だった。かねて「そのうち向島に連れて行ってやるからな」と言われていたのだ。
 あえてこの時期にというのも、お盆でお姐さんたちがお茶挽いているだろうから、という配慮で私がお供役という訳なのだろう。役回りはともかく、向島などというところは初めて。なので一応日記に書いておこう。
 二人には広めのお座敷に通され、両脇をお姐さんたちに固められる。「お姐さん」と言っても、年増はいない。しかし社長の指定により二十歳代は敬遠されている。髪はアップで、襟足を引き立たせるようなセット。髪を下ろしてドレスを着れば、クラブのコンパニオンになりそうな女性たちが、きっちり和服を着こなしている。歓談をしながら食事をしているだけなので、一見コンパニオンさん達と役回りは変わらないようだが、彼女たちは暦とした向島の芸者衆。しつけが違う。芸事も習っているようだし、本も読む。色々なお客と話ができる教養を積んでいるといった感じ。だんながつけばそのまま銀座のママが勤まりそう。
 クラブのコンパニオンと比べても仕方がないが、やはり比べて見てしまう。コンパニオンを生業とする女性にも当然教養高き人たちもいるだろうが、それは高級クラブの場合。安クラブは女子大生のアルバイトが多い。(と思う。)
 社長はお姐さん達を相手に「もも(腿)ひざ(膝)三年、しり八年」などと冗談を。するてえと私は初心者なので、スルーザグリン・ノータッチと言うわけ。美味しいお酒に食事と楽しい会話で十分。いつもより日本酒を多く飲んでも大丈夫。楽しいひと時だった。(経理部長は以前、調子に乗って飲みすぎてお行儀が悪かったのでもう連れて来ないらしい。)
 こういうのは中国にあるかな?日本人用にはカラオケがあるが、これはクラブに近い。中国で言えば、チャイナドレスをビシッと着た中国美人と、高級中華料理をつまみながらお酒と会話を楽しむようなところがあるだろうか。私が知らないだけで、あるのかもしれない。あるいは、それこそ向島のお座敷をそのまま中国に持って行くと、中国の社長さんたちにバカ受けするのではないだろうか。居酒屋よりこちらの方が面白いかもしれない。などと、つまらない話にしてしまった。