天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

中国の人口構造について

 小難しい話より、子どもの写真や食べ物の写真の方がブログ的にはうけるみたいだが、中国事情について書いておきたい。先日の朱建栄氏の講演から少し。
 中国でいわゆる大金持ちと言われる人は約1000万人いる。これに対し、貧困層が6000万〜7000万人。極貧といわれる層は食べるのにも困る人達で1000万〜1500万人もいるらしい。少数民族の地域では、所得という点ではごく限られるが、自給自足の生活様式ができているので貧困という言葉は当たらない。が、大学にでも行こうとすれば普通に稼げる額ではとても無理だ。奨学金でももらえるほどいい成績か、さもなくば親戚中のお金を集めて出来る子を都会に送り出す。
 さて中国の大半の人達は以上の中間に位置する。6億〜7億人が低所得層で、5億人くらいが中間層とのことで、40%の人が自分は中間だと思っているらしい。昔の日本で、結構所得格差がありながら大半の人が中流意識を持っていたのと似ている。
 そういえば、農業政策については朱さんは日本の農協を批判していた。それはそう。長年日本の国土に根付いた農業のありかたを、農業をしらない人間が農業工業化しようとしたり、過度な機械化をさせるのに農民相手の金貸し業までやって農民を結果的に搾取した。
 ともあれ、中国では極貧層が1000万人以上。東京都の人口と同じ数の人達が食べるのにも困る生活を送っている。生活水準も上がったので、毎月2000元ではやってゆけないらしい。がしかし、農村で農業に従事していればそんなにもお金は要らないと思うのだが、そういえば前回上海であった安徽省から出稼ぎ仕事を探しに来ていた人は、農村は厳しいと話していた。
 訒小平の改革開放で、一時的に格差が生じるのはやむを得ないとした先富論だが、このゆがみを是正して落ち着くにはまだまだ時間がかかる。それは革命から100年後の2050年くらいだろうと朱建栄氏は予測する。