天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

八王子 平和を愛する文化祭

 この時期、八王子平和強化月間ということで色々なイベントが行われる。今年で第9回らしい。その中のメインイベントとして11日、12日の両日「平和を愛する文化祭」が行われた。
 日中友好協会八王子支部もここに、平頂山事件のパネル展示をするというので、12日の午後から片付け手伝いを兼ねて出かけた。

 手伝いのつもりが午後のステージを観客として見ていた。そこで初めてモンゴルの馬頭琴という楽器の音色を聞いた。この楽器は前に二胡の先生が参加した演奏会の写真が写っていたのを見て、これはどんな音がするのだろうと思っていた。写真のいかつい顔のモンゴル男性が抱えているところからして、ワイルドな音の出る楽器ではないかと見える。
 会場に入ったときは、この人が上手な日本語でラクダの話をしているところだった。ラクダは人間との感情ができる優しい動物だそうだ。そのラクダの曲を引き始めるとなんと繊細で豊かな音色が出ることか。形状が二胡にも似ているが、見た通り二胡より少し大き目。二胡をバイオリンとすれば、これはチェロといった感じ。弦ははやり二本で、馬の尻尾でできているらしい。弓も馬の尻尾のはずなので、これは馬の尻尾をこすり合わせて音を出しているわけだ。いかにもモンゴルらしい。

 二曲目は「五木の子守唄」を演奏してくれたが、主旋律だけでなくアレンジした前奏などが入りとても素晴らしかった。
 この人は、モンゴル名でバトエルデネさんというが、日本人には呼びにくかろうと、日本向けニックネームを自分で勝手につけたとかで、それが服部半蔵。忍者ハットリ君が好きらしい。実際伊賀の里まで行ったことがあるらしい。



 日本では二胡に比べると、ポピュラーには成りきれない楽器だが、民族色豊かに各地で演奏されているらしい。語りもユーモアを交えて十分に舞台慣れしている様子。また機会があったら聞きたいものだ。
 ステージに次に上がったのは、自称シャンソン歌手?の田上朋子さんと言う人で、反戦歌を語りと共にアカペラでガンガン唄って来た。「さとうきび畑」や「里の秋」などなど。里の秋の三番は通常唄われないとのことだが、この人は敢えて唄うと宣言して唄っていた。戦争から引き上げる父を待つ母と子の歌だ。このおばさんとても慣れた語り口で一体何者だろう。何物でもいい。皆に反戦を唄いかける、できることをする、それでいいじゃないか。
 次は柳家小三師匠の弟子と言う、柳家さん八という落語家。東京大空襲の時に赤ン坊で、母親の背に負われて九死に一生を得た人で、その体験を落語風に語ってくれた。プロの噺家だけあって笑いを誘いながらの話しぶりはなかなかよかった。体験と言っても記憶があるわけではないので、親から聞いた話を語り継いでいる。そういうことが大切。
 他の会場では、八王子在住の被爆者の方の話の他、いろいろな団体から反戦反核に向けての展示があった。
 中に、横田基地が軍事訓練に使われている形跡を観測している記録や、オスプレイが危ない訳やその動向を解説してくれる人がいた。ひとまず自分もこのイベントの一部に参加し、後片付けのお手伝いをすることができた。こういう活動はもっと盛り上げなくては。年内に集団的自衛権の具体化を進めようという動きがある。とんでもない話だ。