天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

戦争中毒

 この本読みました。

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 長崎大学の戸田清教授が、「なぜ戦争をするのか」という本の中で「戦争の原因を考える平和教育のための25点」として列挙した本のなかの1冊。入門編は佐藤忠男氏の本で読み終わった。

https://mm3493.hatenablog.com/entry/2020/08/15/223323?_ga=2.90534494.517425333.1600567507-1220956125.1581672389

 今回はアメリカの戦争というくくりの中から、アニメで読みやすそうなこの本を読んだ。日本語版の出版は2002年で、2001年の911にも触れているが、オリジナルは1993年に出版されたものらしい。その後911の事件が起きて、そのことを書き加えたものを日本人のきくちゆみさんが、日本語版を作ろうと努力されて出来上がった。

 漫画に説明がついた形なので、わかりやすい。内容を見て、改めてアメリカが戦争ばかりやってる国だとうことを認識した。

 そもそも建国(独立)時点の13州が、領土拡大のために西へと進み。進むというのはそこに住んでた原住民を追い払って、西海岸へ到達した。また南は、メキシコを侵略して南部の領土を獲得した。そして主に南部の開拓のためにアフリカの人たちを連れてきて奴隷とした。これがアメリカの人種差別の発端。当時から差別の対象は黒人だけでなく、メキシコ系の人々をヒスパニックとして蔑んだ。

 対外的にはまずフィリピンを傘下に入れて、日本とは江戸末期に黒船としてやってきた以降、太平洋戦争勝利により実質支配下に置いた。と言わざるを得ない状況になっている。だいたい首相がトランペットだったし、スカはそれを引き継ぐらしい。

 また第2次世界大戦後は、朝鮮戦争イスラエルへの派兵、ベトナム戦争、中米の国々への侵攻。イラク戦争等々、枚挙に暇がない。

 そして2001年の911以降、アフガニスタン空爆

 ここでは詳細は省略しますが、これらの戦争は「産軍複合体」(軍事産業の維持・発展を推進するための企業と軍隊からなる利益追求集団)が中心となって次々と仕掛けたもの。あの911も、事件当時ブッシュはゴルフに興じていたが、事前に知っていたやらせだという疑惑(ほとんど真実)がある。それを映画化したものまである。

 早い話が戦争産業が軍隊を抱き込んで、金儲けをしている。というのが実態。名目は「自由と正義」であり「テロとの戦い」だった。

 アメリカ国民は黙っていない。ベトナム戦争を体験した兵士たちが何のための戦いか分からなくなってることや、現地のあまりのひどさに反対運動に立ち上がっている。

 アメリカでは、金持ちでもない青年が大学に進学すると多額の借金をする。そのローン返済が兵隊に行くと免除されるという経済的徴兵が成り立っている。日本も似たような状況になりつつあるので、これは絶対に排除しなくては。

 ベトナム戦争のように、多くの自国民が犠牲になると反対運動が激化するので、最近は無人戦闘機や、ドローンで攻撃する方法がとられている。

 実態が分かったとして、ではどうしたらいいのか。漫画では戦争でお金を儲ける「戦争中毒者を追っ払っちゃえ」。「でもどうやって?」

「それはこれから一緒に考えていきましょう」で終わっている。

 この本を日本語にしたきくちゆみさんは、その後も本を何作か出している。現在は千葉の方にお住まいらしい。

 日本人としては、アメリカの兵器産業を潤すような買い物を辞める事。このことをまず追及してゆくのだろう。日本にも兵器産業が存在する。ここにも手を打つ必要がある。市民集会などで、そのことを指摘して活動している人たちからチラシをもらったこともある。出来ることからやっていくとして、米国から不良品の兵器を買ったりしている政権を早々に退陣させる運動がこれから始まるのだろう。